数時間前に見たばかりで自分で消化しきっていない状態です。
今での感想は不完全燃焼というか、分かってないことが多いです。
秘密警察とか、あのホテルのおじさんとか(名前忘れた)、夢の中の伯爵とは本当に夢の中でしか会わないし。
菜穂子の病状を知りつつ病院に入れず共に住むことに上司の黒川は「それは愛ではなくエゴイズムだ」と言い放ちます。
また堀越二郎は飛行機設計に専念し菜穂子とは一日のほとんどの時間を共に過ごしませんでした。
俺は仕事なんてやめて奥さんと一緒にいてやれよとちょっと思いましたが、互いに覚悟の上だったんだと思います。
最後菜穂子は一人で山向いの病院へ戻ります、その覚悟を黒川の妻は受けいれ二郎の妹を引きとめました。
今書きながらまた泣きそうになってます。
夫を笑顔で送った後の菜穂子の表情は少し険しくとても辛そうでした。
劇中では病床の菜穂子との会話はあまり描かれませんでしたが十分でした。
よく学校の問題で「この作品の作者は何を伝えたいのか」なんてのがありますが、そんなものはこの作品にはありませんでした。少なくとも俺には分からなかった。
ただ残酷で美しい物語でした。
宮崎監督はとても正直にこの作品を作ったのだと思います。
堀越二郎は男前のヒーローじゃなく飛行機が大好きな薄情者です。
二郎が薄情者というのは妹が何度も言ってます、人を何時間も待たせたり約束を破ったり・・・。
それなのにあの作品はあんなにも俺の心をうつのか、菜穂子が美しいからなのか。
菜穂子の死と同時に、堀越二郎の作った飛行機は完成しました。
それが皮肉とは思いませんが、その気持ちをうまく言葉で表現できません、己の語彙の少なさを呪うばかり。
心の整理がついたら、もう一度見に行きたいと思います。
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